去年の年末、マイアミの中国スーパーで買った重慶火鍋の素をついに開封するときが来た。などと書くと大げさだが、なにせ相手は重慶火鍋、食べたいような、ちょっと及び腰になるような微妙な間合いなのである。それはなぜかというと10年前に中国を離れて以来、すっかり辛いものに弱くなってしまったからだ。舌は、辛いものを欲しているのだが、下のほうがね、なんと言うか、、、次の日ね、つらいものがある、時が多い。ということで、翌日は一日オフィス、という日を選び、決行となった次第だ。
袋を開けてみると、暗赤色の火鍋の素が入っている。つーんと鼻を刺す刺激臭。おー、来てる、来てる。鍋に空け、指示通り鶏がらスープ1リットルと水500ミリリットルで薄める。白いスープに溶け出した火鍋の素が、渦を巻くように鍋の表面を赤く黒く染め上げ始める。具を解凍しながらスープが煮立つのを待つ。 ぐつぐつ言って来た。でかい唐辛子が5.6本、スープの中で踊っている。しかし、怖いのはそれ以外の、スープの全域に広がる唐辛子の種、山椒、その他得体の知れない香辛料の数々。カミサンと鍋を前にして対策を協議。やはり、このままでは無理だろうという結論になり、灰汁取り用の細かい網を使って危険物の撤去に取り掛かる。掬ってみると出るは出るは、小皿に二つほど、唐辛子の種を主とする激辛のもとが取れた。これでOK. 食卓に移って煮ながら食べ始める。具は、メキシコの中華食材店でカミサンが見つけてきた魚肉ボール、椎茸入りの豚肉ボール、それに普通のスーパーで買ってきた豚肉、レタス、きのこ、水菜、香菜。お椀に香菜と胡麻油を入れ、これに浸しながら食べる。スープは、唐辛子類をかなり摘出したにもかかわらず、十二分に辛味が染み出していて、味はなかなか本物に近い。ボール系の具材も豚肉も旨い。ビールをぐびぐび飲みつつ舌鼓を打つ。野菜類は、スープをたっぷり纏うので、辛さがもろに来るが、頑張って食べた。 舌がひりひりしてきたあたりで、最後にうどんで〆る。うーん、うどんを食べてみると、相当塩辛かったことがわかった。市販の鶏がらスープが塩気がきつすぎたのだな。 次回は、やはり羊肉を捜してきて入れよう。火鍋はやはり羊肉に限る。それと鶏がらスープは、メイドに言って、塩分なしのものを作ってもらおう。 さて、翌日だが、危険物除去の甲斐あって、もう二度と食べませんごめんなさい状態までには至らなかった。めでたしめでたし。
by gomanis
| 2010-08-07 19:24
| 我が家の食卓
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