天麩羅

ブログ開設以来、いろいろな食べ物を取り上げてきたが、今日は、初めて自分が料理したものの話である。

a0064654_14494796.jpgとは言ってもたいしたものではない。バレンタインデーに、花束を買って帰る代わりに、天麩羅を揚げ、かみさんに振舞ったのだ。食卓で揚げてその場ですぐ食べる天麩羅は、一流天麩羅屋並とはいかないが、かなり、美味く感じることのできる料理である。火がちゃんと通り、しかも焦がさない秘訣は、ひとえに油の温度にかかっているが、現代では、温度がコントロールできる電磁調理器がある。加えて、カミサンが先日ガレージセールで、油跳ね防止構造になっていて、しかも温度計までついている優れものの天麩羅鍋をゲットしてきたので、それを使うことにする。



a0064654_1450359.jpga0064654_14501447.jpg具は、海老、烏賊、それに白身のキス。野菜は、本当はなくても構わないのだが、栄養のバランスを考えてサツマイモときのこを揚げることにする。海老から。油の温度は、魚介類は180度、野菜は160度が基本である。親指と人差し指でで尻尾をつまみ、天麩羅粉の溶き汁につけ、頭のほうからそろそろと油に投入する。ジュワーッと言って、油が跳ね出す。歓喜と興奮の瞬間である。程合いを見計らって、先が金属になっている菜箸で、黄金色に揚がった海老を油切りに上げる。油が切れるのを待つ間、次の烏賊を溶き汁につけ、同じように鍋に投入する。そうしておいて、海老を、和紙を敷いた取り皿に盛ってあげる。気分は、すっかり料理人である。座って海老を食う。うん、からっと揚がっていて美味い。朱色に染まった尻尾まで、かりかりと食べられる。

天麩羅のもうひとつの素晴らしい点は、演出効果だ。目の前で揚げ、盛り付けてあげる。食卓に華がある。かつて、アメリカ人の夫妻を天麩羅でもてなしたことがあるが、いたく感激された覚えがある。烏賊も肉厚で、言葉もないぐらい美味い。酒は、今日は、焼酎の梅割り。癖がなく、天麩羅の淡白な味によく合う。また立ち上がり、今度はキスを揚げる。このあわただしさが楽しくもあり、また一方で、酔ってくるとちと面倒にもなってくる。しかし、忙しく立ち働いているおかげで、カミサンも甲斐甲斐しく酒のお代わりを作ってくれるので、これはこれで、よいものだ。キスも美味いが、どうもサンディエゴのキスは、何か水っぽいような気もする。冷凍技術のせいか?サツマイモや、かぼちゃは、天麩羅の具材としては、とても美味いと思う。ホクホク感がたまらない。

a0064654_14502819.jpg具を全部平らげたあと、〆は掻揚げだ。もちろん、手の平ほどもある大きな掻揚げを揚げる技術などないので、小ぶりのお玉に入る分ぐらいのサイズのお手軽掻揚げだ。具は、小柱、小エビ、三つ葉。お玉に掬って、崩れないようにそろそろと鍋に投入する。油の中で、具が分散しようとするので、まとめたいが、まとまらない。まぁ、全部ばらばらにならなければ大体でいい。お客さんをもてなすときには、これを小どんぶりに盛ったご飯に載せ、天丼にするが、今日は2人だけなので、例によって炭水化物は摂らず、掻揚げをつまみとして、食べる。掻揚げは、言ってみれば、油を味わうものだろうと思う。具に絡んだ天つゆと口いっぱいに広がる油の甘みを楽しむものだと思っている。今日も香ばしく、美味く上がった。小さいお玉でやるので、何回もお代わりし、揚げたてを何度も味わえる。至福の時である。

面倒だが、実に美味いし、食べる人も喜んでくれる。うちでは、天麩羅は、エース級の献立である。
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by gomanis | 2006-02-21 14:51 | 我が家の食卓


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