8月11日(金) すき焼き

a0064654_0204467.jpg週末の夜、すき焼きを食べる。すき焼きは、心躍るものがある。
まず、見栄えだろう。食卓の中央にでんと置かれた鍋は、平和で華やかだ。週末の到来を迎えるのにまことにもってふさわしい。

そして主役の肉。適度に脂の差した牛肉はジュウジュウ煙を上げ、出汁をかけられるとあっという間に全身色が変わる。火が通り過ぎないうちに鍋から上げ、溶き卵を絡めて食べる。この最初の一切れがたまらない。肉の旨みが口いっぱいに広がり、出汁の醤油味と生卵の甘みが絶妙のハーモニーをかもし出す。

前半で次に美味いのは、意外に葱だったりする。葱は入れっぱなしにしておくと、やがてくたっと煮つまり、輪切りにした断面の幾重にもなる層の間に出汁が染み込み、いい感じになる。これにも生卵が欠かせない。ほのかに残る粘膜のねばっとした食感と香味が、出汁を十二分に吸って深い味わいになる。肉を食べる間の箸休めとしてもよい。

一般に食べる、白菜とか春菊、椎茸といったものには個人的にはまったく興味がない。栄養のバランスで食べたほうがいいんだろうな、という程度だ。

仕上げに食べて、肉と同じぐらい美味いのは、白滝だ。熱々になるまで、出汁の中でぐつぐつ煮る。箸で一掴みを卵に絡めて食べると、非常にこしの強いそばを食べている感覚だ。しかもそばのように、噛んでいるうちにぐちゃぐちゃにならず、最後までプリプリしているところがまた良い。これも出汁をいっぱい吸ってそれ自体、濃い味に仕上がっているので、卵の甘みが一層引き立つ食材だ。残念なのは、白滝を食べるころには、卵もだいぶ出汁が混ざってしまっていて、元来の甘みをずいぶん失っていることだ。

昔は、ここで卵をもう一個割って2人で分けたりしたものだが、最近ではそこまではしない。カベルネを1本空け、ちょうどいい心持だ。
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by gomanis | 2006-08-21 00:29 | 我が家の食卓


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