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2006年12月24日(日)・25日(月) イグアスの滝

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この歳になると(どの歳かは言わないが)、いろいろなところへ旅行し、奇岩絶景の数々を観てきたが、イグアスの滝は、その中でも5本の指に入る、荘厳な景観だった。しかも、僕のように、苦しい思いをしてまで凄いものが見たいと思わない、ハードシップを極端に嫌うものぐさにも簡単にアクセスでき、楽しめるという意味でも、一級の観光地だろう。

川ができるずっと前、今を遡ること1億8千万年前から2億2千年前、熱く溶け出した溶岩が赤く、黒く、燃えながら流れて来て、このあたりで冷えて固まった。その溶岩流の厚さ、数十メートルにも及んだらしい。更にその後にもう一度溶岩が流れ、今度は、少し手前で冷えて固まった。これらの溶岩流の固まった先端は、切り立った崖のようになった。やがてそこを流れるようになった川は、2段の溶岩の階段から空中高く放り出され、地上めがけて落下し、瀑布を形成した。これが、イグアスの滝である。

地理的な位置関係を簡単に説明しておこう。イグアスの滝は、イグアス川の、ブラジルとアルゼンチンの国境上に約4kmにも渡って分布する大小さまざまな滝の総称だ。川は、南東から北西方向に流れ、大雑把に言って、滝の北側がブラジル、南側がアルゼンチンになっている。この川は、滝の下流で、やがてパラグアイ国境でパラナ川と合流し、南へと方向を変え、アルゼンチンを縦断して、大西洋に注いでいく。

a0064654_7234190.jpga0064654_725065.jpg1日目は、ブラジル側での観光。滝の下流の方から、川を右手に見ながら遊歩道を上って行く。木立を抜け、視界が開けると、すぐに巨大な滝が目に入ってくる。まだ、向かって左手のはるか上流の対岸なのだが、遠目にも、豪快に水煙を立てながら、柱のように太い滝が、川面に突き刺さるように落ちているのが見える。遊歩道は舗装された幅2メートルほどの立派なもの。ここを上ったり下ったりしながら、ところどころに用意されている展望台から、さまざまな滝の表情を眺めていく。日本の華厳の滝のように小川の先から零れ落ちたような細いものもあるが、帯のように、幅広く荒々しく落ちていくものがほとんどだ。中でも最も有名なのが、一番上流の懐深くにある“悪魔ののど笛”と呼ばれる大瀑布。遊歩道を上って行くにつれ、どぅっという音とともに細かい水しぶきが宙を舞い、その中を歩くようになる。その上、この日は、ちょうどそのタイミングで大粒の雨が降り始め、水しぶきなのか、雨なのか、区別もつかないような状況になった。遊歩道の終点には、川の中ほどまで突き出した、最後の展望台があるのだが、ここは、悪魔ののど笛に下側からもっとも近づける地点。展望台は、ちょうど巨大な閻魔大王から見下ろされ審判を待つ被告席の位置。その轟音、水流によって生じるすさまじい風圧、そしてその風の運ぶ横殴りの水しぶき、それに天から降ってくるスコールで、一分間も立っていられないほどだった。さすがは、世界3大瀑布のひとつ。その圧倒的な存在は、自然の驚異としか言いようがなく、今まで感じたことのないものだった。

その感動も覚めぬ間に、再び車で少々下流側に戻り、今度は、川面からボートで滝を観に行く。ボートは、太い丸太棒のようなゴムのチューブ2本の間に板を渡し、その上に椅子をおいたような構造のもの。真ん中に運転席があり、濁流に逆らえるだけのパワーをもった強力なエンジンが積んである。濡れてもいいように水泳パンツにTシャツを着、頭からすっぽりかぶるビニール合羽で完全武装。その上からオレンジ色の救命胴衣を身につける。鏡のような川面を滑るように出発。ボートの先端が浮き上がるほど、小気味よく飛ばして行く。やがて、滝が近づいて来ると、流れが目に見えて急になり、川底の石にぶつかって大きな波がザバーン、ザバーンと立つようになる。そこらじゅうで渦を巻いているのが見える。そこを、スピードを緩めることなく、右に左に波の上を跳ねるように登っていく。昔、オーストラリアでやったラフテイングを思い出した。ボートは、川面を叩くたびに、パーンっと空中に跳ね上がり、一瞬後には川面に落ちる。そのたびに水しぶきが盛大に上がり、ボートの中まで入って来る。乗客は、皆、大喜びだ。ボートは、前述の悪魔ののど笛と、3の滝の下流の合流する、川面が再び静かになる開けた地点で、一時休憩する。休憩と言っても、要は、流されない程度にエンジンを回しながらホバリングする感じだ。ここで、記念撮影。ここからは、右手に3の滝、左手には、濛々と水煙を上げる悪魔ののど笛に続く、深い森に覆われた峡谷が見える。数分間の休憩のあとは、いよいよこのボートトリップのクライマックス。再び勢い良く滑り出したボートは、果敢にも悪魔ののど笛の方向に向かっていく。水流はいよいよ激しさを増し、上下動もその落差を増していく。右に、2の滝の下流の小さい滝が3つ並ぶところまで来て再度ホバリング。さすがにここから上へは行けないようだ。悪魔ののど笛が、はるか彼方に威容を現す。また、そこに至る峡谷が、幻想的に懐の深さを見せつける。最深部では、中央に悪魔ののど笛が屹立し、その左右にも大きな白い滝を従え、Uの字を書いて3つの方向から濁流が落下しているのだ。これこそ大瀑布中の大瀑布である。イグアスの滝は、この最深部から始まり、向かって右手に2の滝、3の滝と続いていく。その総延長が4kmなのだ。すごい。

ここからはお遊び。ボートは右側の滝に頭から突っ込んでいく。滝を頭から浴びるわけだ。こんな小さな滝でも真下に入るとさすがにすごい力を感じる。完全武装したはずだったが、水は首のちょっと開いているところからどんどん入って来て、全身びしょぬれになる。これをご丁寧にも3箇所の滝で繰り返し、帰途に着く。

a0064654_726483.jpga0064654_7275226.jpg2日目は、アルゼンチン側からの観光。ブラジル側の観光が滝を正面から観るのに対し、アルゼンチン側は、滝の上流、ないし、真横からみることになる。トロッコ電車で、遊歩道の始まる地点まで行く。谷あいを下り、下流方向から攻めていく。中規模の滝をいくつか真横から眺めたあと、再びトロッコに乗り、メインイベント、悪魔ののど笛を見に行く。イグアス川は、いくつもの中ノ島に分断され、また合流しては分かれたりしながら、のんびりと低いほうへ低いほうへと流れていく。遊歩道は、基本的には細かい金網でできた歩道。これが、ところどころ橋になって島の間を結んでいる。川幅は大きく広がっており、いくつもの島を通過していく。川底は浅く、真夏の日をきらきらと反射している。浅瀬には、羽を休める鳥や、ワニの姿なども見られる。のどかな光景だ。しかし、歩を進めるにつれ、地鳴りのような、不気味な音が近づいてくる。滝が近いのだ。

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悪魔ののど笛。僕は、いまだかつて、こんなに大量の水が、同時に動いているのを見たことがない。これからもないだろう。穏やかな川面が、ある一点を境に雄叫びを上げて狂いだす。がくんと落ちたと思うと、褐色にやや緑が入ったような色の水が、うねるように盛り上がり、白い泡を立てながら、後から後から巻き込むように轟音を立てて落ちていく。太い太い帯のように、同時に、何十メートルにも渡って、想像を絶する量の水が落ちていく。その異様な光景は、絶対安全とわかっているステージから見ていても、ひょっとして吸い込まれるのではないかと恐怖を覚え、足が竦むほどだ。インディオが、地獄の入り口という意味で、畏怖をこめて名づけた悪魔ののど笛。今まで漁船の操作を誤って落ちた人などいるのだろうか。落ちる先は、煙ってまったく見えない。ひょっとして、上半分ぐらいしか見えていないのではないか。緑褐色の水の帯が、巨大な力を放ちながら、圧倒的な存在感をもって落ちていったはずなのに、行き先が見えない。はるか下流を見やると、水煙のやっと収まったあたりに、薄っすらと再び川面が見える。それは、白い波頭を見せながらも、もはや、狂乱している姿ではない。穏やかに平和に海に向かって旅を続ける姿である。
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by gomanis | 2006-12-29 07:31 | 一般

2006年12月22日(金) 1年間のゴルフを振り返って

大丈夫、今回は、さくっと行きますから。

12/16にMaderas(47+46=93)、翌12/17はCarmel Mountain Ranch (45+43=88)でラウンドし、今期のゴルフを終了した。

全部で80ラウンド ! 本当によくやったものだ。San Diegoに引越してきた2003年には27ラウンドと、まぁ人並みだったラウンド数が、2004年に60ラウンドと飛躍的に増え、2005年には73ラウンド、とうとう今年は80ラウンドだ。うーん、我ながらすごい。
予定していなかったが、面白そうなので、平均スコアの推移も見てみよう。95.8(2003)→96.1(2004)→93.5(2005)→91.3(2006)。才能がないと言えばそれまでだが、のめり込んでいるわりには、進歩が遅いなー。ちなみに今年のSCGA indexは多分12台前半で終わるだろう。年初に比べ、3つほど向上したか。しかし、シングル入りが目標だったので、今一歩及ばず、というところだ。一時は11.0まで行って、いよいよか、と期待に胸が高鳴ったが、後半、伸び悩んだ。残念だ。

a0064654_7181939.jpg80ラウンドのスコア分布を見ると、80台後半が一番多く25回、次に90台前半24回、3番目に90台後半16回、そして80台前半が10回となっている。70台が一度も出なかったのが心残りだ。また、5回も100を叩いたのは情けない。来年は、80台前半を増やしたい。できれば70台も何度か出したいものだ。

100Y圏外からのショット数は36.6。昨シーズンから3打改善したが、これは、多分、もうそうそう変わらない。36.6ということは、0.6打/ラウンドでミスショットをしつつも、ほぼ2打で100Y圏内に送り込んでいるということだから、ティーショットの飛距離がいかに伸びようとも、この数字は、変わりようがない。改善するとしたら、OB等ペナルティショットを減らすことによるショット数のセービングだろう。これは後述。フェアウェーキープ率は57.5%。5%の改善。

スコアメイキングでより重要なのは、アプローチとパットだ。アプローチ(100Y圏内ショット)は、ラウンド平均19.3。これは去年と比べ、わずか0.7打の改善。成功率は77.3%なので、1ラウンドあたり、4.4回ミスをしてグリーンをはずしているということだ。ハーフで2回以上グリーンをはずしていては、シングルになれない。

平均パット数は33.7。これも、昨シーズンからわずか0.2打の改善。ほとんど進歩しなかったと言っていい。確かに、今期一番悩んだのは、パットだった。パターも変え、打ち方も何度か変えたが、なかなかしっくり来なかった。さんざん回り道をした挙句、11月後半ぐらいから、大昔、ジャカルタでゴルフを始めた頃のスタイルに戻したところ、やっと調子がよくなった。来年は、これでしばらくこれで通そう。

今年から新たに記録を取り始めたのがGIR(パーオン)とペナルティの数。ラウンドあたりのパーオンは、平均3.2ホール。江連忠は、シングルを目指す人は、50%を目標とすべし、と言っているので、ここが、僕のゴルフの中で、技術的にあるべき姿ともっとも乖離の大きい部分だろう。ホール別のパーオン率を見ると、興味深い。ロングホールとショートホールが22~23%なのに対し、ミドルホールが12%と非常に低い。そして、ミドルホールでパーオンした番手を見ると、1位、2位が8番アイアンと9番アイアンなのだ。つまり、アイアン全体の距離を伸ばすとともに、ミドルアイアンの精度を上げれば、もっとも数の多いミドルホールで、パーオンが増えるということだ。また、一番パーオンしやすいロングホールも、パーオンした番手のトップ2はアプローチウェッジとピッチングウェッジなので、ショートアイアン、ミドルアイアンを磨けば、2ホールに1回はパーオンできるようになるだろう。

ペナルテイは、ラウンド平均1.71。ペナルティのまったくないラウンドも23回あった。番手別に最もペナルティが多かったのは、使用頻度の高いドライバー。ペナルティ総数137打のうち、37打を占める。中身は、プッシュアウトが一番多く、次にひっかけ。次に多いのは5番アイアンで18打。中身は、予想通り、ダフって池やクリークというのが多かった。これらの分析は、非常に重要。ペナルティを減らすということは、打ち直しを減らすということだから、実は、スコアに対するインパクトは2打分なのだ。1.71打のペナルティがあるということは、平均して1ラウンドあたり3.4打損しているということだ。ここを減らす意味は大きい。

来年の目標は、引き続きシングル入り、それもindex 8.0を目指したい。平均グロスで87ぐらいが必要になるだろう。今年から4打強の改善だ。前述の、ここ数年の向上カーブから見ると、かなり野心的な目標だが、勝算はある。

さて、今年もたくさんの方と一緒にラウンドさせていただいた。前半、Nっく・Mっちゃん夫婦に、K君・Nちゃん夫婦、後半にはA君・Y子ちゃん夫婦、YOS・Junちゃん夫婦も帰任し、いよいよ寂しくなる一方だったが、劇的な(?)爆裂蟹の発足で、また仲間が増えた。嬉しい限りだ。そのほかにも会社内外の方と一緒にラウンドさせていただき、After golfでも楽しい食事会、飲み会と充実した週末をたくさん過ごさせていただいた。この場を借りてお礼申し上げます。皆さん、ありがとうございました。来年、またグリーンの上でお会いしましょう!
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by gomanis | 2006-12-29 07:18 | ゴルフ

2006年12月18日(月) 新しいクックトップがやってきた!

a0064654_211525.jpgウチは、3年前に引越してきて以来、ここは仮住まいという認識に立ち、すべて、家に備え付けてあった設備をそのまま手を加えずに使ってきたが、どうもキッチンの調理台(っていうのか?)だけは使いづらいというカミサンの声があり、新しいものと入れ替えることにした。Kさんにもさんざん付き合ってもらい、気に入ったものが買えたのはいいが、サイズが、今までのものと微妙に違い、タイルを切らなければならなくなったので、業者を捜したりするのも結構大変だった(らしい)。これまたKさんに紹介していただいた業者に来てもらい、今日、やっと据付が完了したのだ。僕も、ラーメンを煮るぐらいしか使わないが、嬉しい。

新しいクックトップは、平面のガラスで覆われているのが最大の特徴。鍋を、持ち上げずとも、すすっと横にずらせたりできるのがいいらしい。それに5箇所調理できる場所があり、その中には、鍋のサイズにより、加熱の範囲を選べるところもあるらしい。




a0064654_2121723.jpga0064654_2123278.jpgで、お披露目の料理である。
前菜は、サラダ。緑の野菜と、茹でた海老をスモークサーモンで巻いたもの。さらにその上に、蟹肉(蟹缶のもの)が載っている。先日、LAに行ったときに食べた料理をアレンジしてみたそうな。これは、プリプリした海老にドレッシングいい具合に絡まり、実に良い味だった。サーモンと海老という意外な組み合わせ。料理の世界は、想像力と創造力が大事なのだな。

Santa Barbaraで買ってきた、SanfordのPinot Noirで新しいクックトップに乾杯。これは、薄いルビー色のさっぱりしたワイン。シーフードにもよく合った。Pinot Noirがちょっと嫌いになりかけていたが、これで、名誉回復。a0064654_2125884.jpg

さて、メインは、力作、オックステールの煮込みスープイタリア風。白ワインとトマトで煮込んだオックステールは、柔らかく、酸味の効いた味がしみこんでいて美味かった。一緒に入っているパスタもしゃれている。肉を骨から剥がして食べながら、スープを飲む。贅沢な一品だ。
アロマフレスカのレシピだそうな。見事。

調理過程は、まったくわからないが、こういう手の込んだ料理こそ、新しいクックトップが威力を発揮したのだろうな、と想像はできる。よかった、よかった、新しいクックトップ。これで、ますます、美味いものを作ってください。

食後は、マニスもお祝いに参加。骨だけとなったオックステールを恍惚とした表情で噛み砕き、完食。よかったな、マニス。
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by gomanis | 2006-12-23 02:13 | 我が家の食卓

2006年12月1日(金) おぉー、うちはレストランか?

a0064654_0254383.jpga0064654_0255690.jpgブログも滞りがちな今日この頃だが、この食事だけは記録に留めておきたい。

2週間前の金曜日、帰宅すると、食卓がなにやら華やいでいる。Santa Barbaraで、アメリカンやアメリカンフレンチを食べ続け、ちょっと胃が疲れたかなという感じがしていたのだろう。今日のカミサンのテーマは、和風フレンチイタリアンとでもいうもの。和風というときりっと清冽な印象がある。

前菜がよかった。蟹サラダは、Downey’sから啓発を受けたものだろうが、ライムを添えて。しかし、蟹肉は、ほぐしたものでなく、しっかりした歯ごたえのある塊。野菜もきちんと入っている。見た目が、また麗しい。蟹の朱と白がまだらになったものと野菜の緑色、そしてライムの薄緑色がくっきりとしたコントラストをなしていてる。ドレッシングは、あくまで薄味。身体に優しく、おいしいサラダだった。もう一品は、柿と生ハムのオードブル。小ぶりのカップに上品に盛られた様は、心に響く美しさだ。柿の甘みと生ハムのかすかに獣臭のする塩味の組み合わせは、新鮮だった。

a0064654_0261642.jpga0064654_0263572.jpgメインは、ハリブットときのこのクリームソテー。前菜二品があっさり目だったのに対して、ハリブットは、しっかりした味。リッチなクリームソースは淡白なハリブットによく合う。

ワインは、今日は、Pinot Noirに疲れた舌を癒すために、Cabernet Sauvignon。しかもAlexander Valleyという慣れ親しんだ産地のもの。Cabernetなのに、優しく、滑らかな感じがするのは、気持ちの問題だろう。

これだけで結構おなか一杯になってきたのだが、もう一品、大作が。ラザニアである。ひき肉をかなり手間をかけて前加工したペースト状のものと(何をしたのかは、僕は知らない。カミサンの説明はよく理解できなかった)、ゴルゴンゾーラがたっぷり入っている。家で食べると、箸で食べられるのが嬉しい。邪道な食べ方だろうが、層状になったラザニアを、薄皮を一枚一枚剥がすように、箸で食べる。つまみ感覚でこれまた美味かった。

Los Olivosの借りを一気に返したような、見事な晩餐だった。毎度のことながら、カミサンに感謝である。
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by gomanis | 2006-12-18 00:26 | 我が家の食卓

2006年12月9日(土) 第2回爆裂蟹コンペ ついに栄冠はあの人の頭上へ!

a0064654_1585563.jpg発足後、第2回を数える爆裂蟹コンペは、冬の合間の陽光が燦燦と降り注ぐEncinitas Ranchを会場に行われた。参加者12名、6組。皆、それぞれに昨日練習したり、今朝、早くから練習したり、気合が入っている。

Encinitasは、面白い割りにはリスクが少なく、良いスコアが出るコースとして知られている。僕も、勿論、70台を狙ってシミュレーションを重ねていた。一緒に廻ったのは、成長著しいManちゃん、レッスンの成果が期待されるNちゃん、それにサンディエゴで唯一僕より練習好きであろうと思われるTomoさんだった。全体に短いコースなので、パーオンを狙うホールを予め決め、果敢に狙っていった。そうでないホールは、寄せワン狙いである。ティーショットが多少乱れたが、まぁ、想定圏内。2打目のグリーンを狙うショットが練習通り行かず、パーオンはわずか5ホールにとどまった。しかし、最大の誤算は、パットで、先週来、打ち方をいろいろ試行錯誤し、これだ、というのを見つけるのに至ったのだが、本番でその通りに打てなかった。終わりに近い17番で、やっと原因がわかったが時すでに遅し、結局36パット。83(42, 41)は悪くなかったが、パーチャンスをいくつも逃し、我慢のゴルフという印象だった。

今日は、12月とは思えない陽気で、風もなく、長いズボンを履いていったのを後悔したぐらいだった。空気も澄んでおり、太平洋が眩しく光って見えた。こうした絶好のコンディションの下、皆、スコアを伸ばし、12人中、3人が生涯自己ベストを更新するというハイレベルの競合となった。爆裂蟹のH/Cは基本的に過去10回のスコアからSCGA方式で計算したものだが、始めて日の浅い人が多く、彼らの腕は、日々、急速に向上している。案の定、今日は、ネットで60台半ばの争いになった。一緒にまわったManちゃんは、ドライバー、アイアン、すべて安定し、H/C24ながら88という素晴らしいスコアをマークした。ネット65である。しかし、上には上がいた。

a0064654_1591352.jpg今日、栄えある優勝を獲得したのは、爆裂のファウンディングメンバーながら優勝に縁のなかったF君。グロス89、ネット63という素晴らしい成績だった。90をブレークしたのも生涯初めてであるという。17回の爆裂コンペ、そして2回の爆裂蟹、苦節19回のコンペにして初の栄冠である。僕は、彼が忙しい仕事の後、日没後のLake Hodgesに現れ、黙々と練習していたのを何度も見ている。時には奥さんのKさんがボールの入ったかごを手に提げ、F君がアプローチの練習をするのを献身的にサポートしていたこともある。F君のスイングは、僕は、高いレベルにあると見ている。ほんのちょっとしたきっかけで、どんどんいいスコアが出だすと信じていた。そう思っている人は、周りにたくさんいて、多くの人が、さまざまな助言をしてきたが、なぜか今までは、結果に結びつかなかった・それが、今日、ついに花開いたのだ。本当に、わがことのように嬉しい。F君、おめでとう。

また、F家がカップル優勝を果たしたのも、おそらく、初めてのことだろう。Kさんにも、併せておめでとうと言いたい。よかったですね!

Manちゃんもニアピンの佐藤も、僅差で敗れて惜しかった。次回、頑張ってください。
また、今回、1人幹事を務め、完璧にこなしたTomoさん、見事な手腕でした。ありがとうございました。

このコンペでの僕の優勝は、果てしなく不可能に近いように思われる。しかし、皆のH/Cが減ってくるのを待っては入られない。実力を磨いて、狙って行きます。1月に、また勝負しましょう!!
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by gomanis | 2006-12-10 15:11 | ゴルフ

2006年11月23日(水) 富臨(China Max)あなたにも食べて欲しい蒸し魚

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← 日本に帰任してしまった人のためのサービスショット。18番の池を水鳥の視線で。懐かしいでしょ。







ArrowoodでK家と初めてのゴルフ。なかなか調子はよかったのだが、最後上がりの2ホールで叩いてしまい、89で上がる。まぁ、最近ではいいスコア。ラウンドの後は、富臨(China Max)へ。皆さん、どうせうちと一緒に食べるなら中華に行って、オーダーして欲しい、とご所望のようだ。うちもそろそろ中華と思っていたから丁度よい。

a0064654_2227263.jpga0064654_22274598.jpgこの日は、白灼蝦がないというので、下記のラインアップ。
椒塩蝦球(海老をかりかりに揚げたもの)
黒椒羊排(ラムチョップの黒胡椒ソース)
生菜包(ひき肉のレタス包み)
炒油菜芯(油菜炒め)
清蒸紅衣(蒸し魚) 

この最後の清蒸紅衣というのが、絶品だった。紅衣というのは、日本語でなんというのか知らないが、キンキとか赤穂鯛のような種類の魚だ。蒸しあがった姿は、鮮やかな朱色。上には、白髪ねぎと香菜が載っている。そして、特筆すべきは、魚のエキスが出まくった蒸し汁。今日は、特に味を濃い目にと頼んだので、色も醤油の黒褐色。その上に、たらーり、たらーりと魚から出た脂が浮いている。身は勿論旨いが、お勧めは、この蒸し汁を白いご飯にかけて食うことだ。身を葱と一緒に少量、そしてたっぷりの汁をご飯にかける。茶碗の中で、ご飯が薄い醤油色に染まり、脂がてらてら光り輝く。これを箸でかっ込むように、口に入れて御覧なさい。それは、それは、至極の世界が待っていますよ。あまりに美味くて、僕は3膳もおかわりしてしまった。

a0064654_2228575.jpg4人というのが、ちょうどよい人数だったかもしれない。蒸し汁の量には限りがあるので、あまり大勢だと、十分に堪能できないことがあるからだ。それから、この日、もうひとつ感動したのは、Kさんの魚の食べっぷり。ヒレの部分は勿論、頭まで丁寧に分解し、中のゼラチン質のところや、頭骨の間の細かい肉まで、きれいに食べたのだ。途中、魚の食べ方を知らないウェイターが、もう下げていいかと訊きに来るのを、『Still working』と何度断ったことか。骨を残し、本当にきれいに平らげるさまは、見ていて気持ちのいいほどだった。

清蒸魚と白飯、最高の取り合わせだ。しかし、ここの銀芽肉糸炒麺や、福建炒飯も捨てがたく、今後も行く度に贅沢な悩みから解放されないことだろう。
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by gomanis | 2006-12-09 22:32 | ゴルフ

2006年11月25日(土) Los Olivos Cafe – Santa Barbara 2日目(続き)

a0064654_21382738.jpga0064654_21384162.jpgLos Olivos Cafeは、ワインセラーとしては一流なのだろうが、レストランとしては、どうなのだろう。少なくとも僕らは、失望させられた。

店に入ると、左手の壁一面を占有するワイン棚にまず圧倒される。Santa Barabara地区のものが主だろうが、ありとあらゆる種類のワインが並んでいる。そして、その前にはバーカウンター。テーブル席を予約できなかった客が、ここで食事をしている。右手がレストランになっており、満員の盛況だ。

僕らは、予約してあったテラス席に案内される。前菜は、Brie(チーズ)を焼いたもの。これは、ねっとりとしてなかなかおいしかった。カミサンは、きのこのソテー。

a0064654_21394980.jpga0064654_2140467.jpgワインは、今日もPinot Noir。店の薦めに従い、Loringというのをボトルで頼む。ここから更に北に上がったSanta Maria ValleyのRancho Ontiverosというワイナリーのものらしい。メインの料理に合わせて、Pinot Noirの中で、もっともヘビーなものを選んでくれたようなのだが、確かに、色は暗褐色、強烈な土の匂いがし、口に含むとタンニンの苦味が勝っている。Pinot Noirというのは、Cabernet Sauvignonに比べて、皮が薄いはずだが、それでもこういう重いワインができるんだと、感心する。

メインは、カミサンはLamb Shank、僕は、牛肉の煮込み料理にする。2人とも、こってりとした複雑なソースの味を楽しみたかったのだが、どちらの料理もまずくはないが、期待はずれだった。味に深みや奥行きが感じられないのだ。これだけのワインの品揃えでこの料理のレベルの低さ、判然としないミスマッチだ。

そのせいか、Loringは、空気になじんでも重い苦味が抜けず、こちらも残念ながら、最後まで楽しめなかった。ソースの味がもう少し深く、濃かったらこのワインも生きたのかもしれない。

この店を選んだ動機は、勿論、映画『Sideways』。主人公のMilesとJack、そして行きずりの恋の相手MayaとStephannieが食事をしたのが、このレストランなのだ。4人はここでデートをし、次々とワインを開ける。楽しいはずの食事のはずが、Milesは、別れた奥さんのことが忘れられず、飲めば飲むほど暗い酒になっていく。そしてついに、元奥さんに電話をしてしまう、という重要な場面の舞台になったのがここなのだ。

Los Olivosは、映画の舞台になる前は、どんなレストランだったのだろうか。少なくとも今は、映画人気に便乗し、客が来るのをいいことに研鑽を怠っているとしか思えない。映画を見て、4人と同じ経験をしたいと思ってここに来る人は、ワイン好き、すなわち、それなりに食に思いのある人だろう。そうした人の思いを裏切らないで欲しい。

僕とカミサンの結論は、ワイナリー巡りをしたあとは、やはり、Santa Barbaraの市内に戻り、ちゃんとしたレストランで食べたほうがいい、ということだった。a0064654_21403384.jpg
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by gomanis | 2006-12-09 21:42 | 美食

2006年11月25日(土) Solvang、Wineryなど – Santa Barbara 2日目

a0064654_1729481.jpga0064654_1730375.jpg今度Santa Barbaraに行くときは、ゆっくりと3、4泊するか、土曜日にサンディエゴに帰って来るようにするといいと思った。というのは、土曜日には、港で、朝市が立つのだ。市が立つと言っても能登の朝市のような活気があるわけではない。しかし、ロブスターや蟹の活きのよさそうなのが売られているのを見ると、これを食べる術がなかったのは、まことに残念というほかはない。ホテルには、小さいながらも自炊設備があったのだが、今夜のレストランは予約済み、明日はLAに移動しなくてはならない。いつか、ゴルフ仲間とここへ来て、昼はゴルフ、夜は、蟹を頬張りながら、地場のChardonnayをクヮーッと飲んだら、どんなに幸せだろう、と夢想に耽るのだった。

a0064654_17311084.jpg次に向かったのはSolvang。デンマーク系の移民たちが、自分たちの伝統・文化を子孫に伝えようと学校を建てたのが始まりらしい。風車小屋や、ヨーロッパ風の建物が特徴的。メルヘンチックでちょっと気恥ずかしさを覚えるほどだ。男だけで行くのは止めたほうがよい。菓子パンやケーキを売るベーカリーがやたら多い。子供連れの観光客も大変多かった。僕らもデンマーク風のドーナッツを昼食代わりに食べてみた。ホットケーキを丸く団子状にしたような感じ。味は、まぁ、まずくはないけど、話の種に、という程度。

午後から、いよいよワイナリー巡り。前回、Napa, Sonomaを廻った時に買ったOz Clarkeというおっさんが書いた『pocket wine guide』という本が、唯一の頼り。この本で比較的評価の高いワイナリーを廻ることにした。

a0064654_17315271.jpgまずは、Sidewaysで、最初にMilesがJackにワインテイスティングの手ほどきをする場面のロケに使われたSANFORDから。驚くほど、質素なセットアップだ。車に置き座りにされ、キャンキャンと、それはそれは悲しげに鳴くマニスを無視し、野原にぽつんと建つ掘っ立て小屋のテースティングルームに入る。5ドル払うと、6種類ぐらいのワインのテイスティングができ、1本でも買うと、5ドルが払い戻される仕組みになっている。壁には、Sidewaysのロケの写真がたくさん貼ってあり、ミーハーだが、ちょっと嬉しくなる。

前回、初めてNapa、Sonomaでワイナリー巡りをしたときには、昼間からワインを飲みすぎ、夕飯を迎えるころには、ワインの顔を見るのもいやになってしまった。この教訓から、今回は、テイスティングで飲み込まないようにしたのだが、これが、なかなか難しい。目で、色や“とろとろ度”(例のグラスを傾けて見るワインの涙というやつですな。Wine’s legとも言うらしい)を観察し、香りを嗅ぎ、口に含んで味わいを確かめる。ここまではいいのだが、飲み込まないとのど越しとか、後味がわからないのだ。酒が強い人なら、飲みながらテイスティングを続けられるだろうが、僕の酒量では、味がわからなくなるし、面倒くさくなってくるに違いない。結局、飲み込まずに、判断を下し、2本ばかり買ってしまった。美味いといいのだけれど。

a0064654_17322699.jpgこのあと、Zaca Mesa、Fire Stoneなどを廻った。場所によっては、観光バスが乗りつけるのを前提に作ったような巨大なテイスティング用の建物を用意しているところもあり、ワイナリーという商売も、いいワインを造ればそれでいいという単純なものではないことが窺い知れた。
このような、商売気たっぷりのワイナリーでは、テイスティングのテーブルに観光客が鈴なりになっているところもあり、そのような場所では、ワインを口に含んで、吐き出すという行為は大いに憚られ、テイスティングを断念せざるを得なかった。後から、その名も『Wine Tasting』という、テイスティングのhow to本を見たら、吐き出すのは当然の行為、ワインのテイスティングにおいては、床に吐き出すのも作法にかなったやりかたである、と書いてあったが、こと、ここアメリカでは、誰もそんなことはしちゃいない。用意されているスナック食べながら、がぶがぶ飲んでるだけであった。

あ、それからコルーさんのブログにもあったが、ワイナリーの場所を探すのに、カーナビは使いものにならない。住所表示がいい加減なのか、カーナビのデータがいい加減なのかわからないが、僕らもさんざん迷った。今後行く人は、とにかく101から枝分かれする『Foxen Canyon Road』を見つけることをお勧めする。これは、そう難しいことではないはず。この通り沿いに、ワイナリーが集中しているし、いろいろなワイナリーの方角を指し示す矢印もたくさんあった。多分あれがSanta Ynezのワイン街道なのだと思う。

さて、夕刻、明るいうちにLos Olivosに到着。予約を入れてあるLos Olivos Cafeで夕食だ。
また、おいしいPinot Noirに遭えるだろうか。
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by gomanis | 2006-12-06 17:35 | 美食

2006年11月24日(金) Downey’s – Santa Barbara 1 日目

いやいや、あっと言う間に2週間も更新を怠ってしまった。ビデオを見出すと、いかんね、時間がなくなっちゃって。

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a0064654_1757541.jpgDowney’sは、Santa Barbaraの、整然とこじんまりして、しかしおしゃれなメインストリートの中ほどにある。小さなガラス戸を押し開けると、奥に向かって細長い空間が広がっている。細長いといってもせいぜいテーブルが5つか6つ並ぶ程度の奥行きだ。しかもすべては4人掛けの小さなテーブル。

上品な栗色の髪の女性が席に案内してくれる。長年かけて作り上げたような完璧な微笑。見るからに自信とゆとりに満ち溢れている。店内は、こけおどしの華美さはないが、控えめな内装、座り心地の良い木の椅子。落ちついて晩餐を楽しもうという気にさせてくれる。





a0064654_17493384.jpga0064654_174947100.jpgまずは、旅の始まりを祝って白ワインで乾杯。カミサンはいつものようにChardonay、僕は、変わったところでPinot Grigio。当然、ともに地元、Santa Barbaraのワインである。Pinot Grigioはあまり飲んだことがなかったが、いつも飲むSauvignon Blancより甘さが控えめ、果実の香りは同じように旺盛で大変おいしかった。

今回のThanksgivingを利用した小旅行は、サンディエゴから気軽に車で行けて、犬も一緒に楽しめるところ、という基準でカミサンが行き先を選んだ。美味いワインがたくさん飲めるということで、僕に異論のあろうはずもない。またKoruさんのブログに触発されたのも大きな原因であった。

昼間見た、海から山に向かう傾斜に張り付くように広がるSanta Barbaraの街並みは、11月末とは思えないような陽光を浴びて、本当に綺麗だった。ホノルルも遠くから見た景色としては似ていたが、Santa Barbaraが良いのは、そのスペイン調で統一された建物の形と赤い屋根だ。遠くから見て光る白壁と、近づいて目に映える赤い屋根、そしてともに背景に見える紺碧の空、それがSanta Barbaraをして、アメリカでもっとも美しい街という異名を取らせている原因だろう。

a0064654_17525945.jpg前菜が来る。カミサンは、ロブスターとエンジェルヘアーのサラダ。僕は、クラブサラダ。さすが、Zagatで1位にランクされただけのことはある。独創的で、繊細だ。クラブサラダは、ほぐした蟹肉が、オレンジ色のベッドに乗っている。これが何かと思ったら、パパイヤ。あの独特の甘みとえぐさが、蟹と実に良く合う。もうひとつ脱帽したのは、皿の周囲に配されたライム。この酸味と蟹が、またえもいわれぬ絶妙のハーモニーを織りなすのだ。うーん、果物と蟹の組み合わせ、しかもパパイヤとライムか。参った。







a0064654_17503758.jpga0064654_17505866.jpg一日目の今日は、市内観光をした。Santa Barbaraにはいくつかの見所があるが、その中で、街の中心部に位置するCourt Houseは、代表的な建築物だろう。まず、敷地を覆う、青々とした草がよい。裁判所という、いかめしいイメージを和らげるような、牧歌的なのどかさと感じさせる。建物は、4階建ての石造り。勿論、白壁が目に眩しい。尖塔に登ってみると、その眺望に思わず歓声があがる。街中に広がる赤い屋根の建物。その先に目を見やれば港、そして果てしなく広がる太平洋。一方、山側に目を転じるとやはり点々と赤い屋根の建物が、斜面を駆け上がるように並んでいる。有名なMissionもここから見て取れる。遠くの山は、光線の関係だろう、やや青みがかって見える。建物の中は、アーチと赤い石畳が基本エレメントになっていて、地中海風。これがスペイン風というものなのだろう。

メインディッシュに移る前に、赤ワインに変える。今回の旅行のメインテーマであるPinot Noirにする。前述の女主人のお薦めで、地元ワイナリーの中からBabcockを選ぶ。

a0064654_17532854.jpgなぜPinot Noirか。
僕はワインに関しては、ずぶの素人だ。だが、今回、旅行前に見た映画、 « Sideways »にすっかり感化されてしまったのだ。主人公のMilesが披露するワインの薀蓄、そしてワインを描写するのに駆使した数々の語彙、修辞の美しい響き、それらにすっかり魅せられてしまった。Milesは、親友と一緒にこのSanta Barbaraに旅行するのだが、彼が言うのだ。『ワインはなんといってもPinot Noir。 Merlotなんて下衆の飲み物だ(記憶は定かでないが、こんな内容のことを言った)。』

手元にあるワインの入門書を見ると、こう書いてある。
“ピノ・ノワールは、実に難しい品種で、育つ土地のえり好みが非常に厳しい。ピノ好みの土地で上手く生育に成功すれば、ワイン好きをうならせ、ひざまずかせるほど甘美な名品を生み出すことができる。 ・・・(中略)しかしこれという成功例はなかなか造れない。”

Milesは売れない小説家だ。才能溢れるが、不器用で、繊細で傷つきやすい。そうした自分と、難しいが、素晴らしい銘酒を生み出す可能性を秘めたPinot Noirを重ね合わせていたのだろう。そんな屈折した彼の思いを追体験したくて、今回の旅行は、Pinot Noir一本で行くことに決めたのだ。

BabCockのPinot Noirは、きれいなルビー色をしていて、香りは強く、自己主張の強いワインだった。最初の一口はタンニンの苦味が強いと思ったが、やがてなじんで、ふくらみが出、飲みやすくなった。

a0064654_1754155.jpga0064654_17541819.jpgメインディッシュが運ばれる。カミサンは、ダック、僕は、ラムロインをいただいた。焼き加減、ソースの味、ともに申し分なかったが、期待が大きすぎて、ちょっと肩透かしを食らった感じ。でも、勿論、十分においしいし、ワインとの相性も良かった。

ワインは、飲めば飲むほど、甘くなって来る。気分よく残りを飲みながら、明日の計画など話していると、デザートのトレーがやって来た。うちは、通常、デザートは食べないのだが、こうして目の前に出されると、弱い。まぁ、休みだからいいか、ということで、なんとカミサンと僕とそれぞれ頼んでしまった。普段ならありえない。

a0064654_17544766.jpga0064654_1755543.jpgこれが、大正解だった。カミサンはアップルパイ、僕は、ホワイトチョコレートケーキというものをもらったのだが、このケーキが衝撃の美味さだった。なんといってもホワイトチョコレートを練りこんだケーキ生地が、甘くないのになんとも不思議なリッチな味わいでたまらないのだ。上にかかっているパイ生地のようなものもさくさくとしていて美味いし、チョコレートを食べているような、ケーキを食べているような、堅いムースを食べているような、至極のひと時だった。アメリカに来て食べたデザート類の中で、間違いなくトップ3に入る美味さだった。



ワインも丁度空いて、気持ちよくなり、店を後にする。もてなしの態度、前菜、主菜、そして絶品のデザート、おいしいワイン、良い晩餐だった。Santa Barbaraの第一日目、上々だ。
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by gomanis | 2006-12-05 18:01 | 美食