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旬の菜 麻布ぽん

1月に続いて、義姉の経営する麻布ぽんへ行った。今回は、レインボーの仲間を連れてである。男性4人に女性2人。レインボーとは、昔、中国で情報システムを導入したときのプロジェクト名で、その同窓会が、その後7年の長きにわたり続いている。日本出張時の最優先飲み会である。

さて、ぽん、である。義姉の笑顔で迎えられる。うかつにも座敷を予約していなかったので、テーブルに就くことになる。次回は、あの隠れ家っぽい座敷を頼もう。店員が1人増えていた。

お通しは、二品。イカとソラマメの雲丹和えと茶碗蒸し。ソラマメの緑色が目にも鮮やかだ。雲丹はイカに絡ませてあるほか、上に小指の爪ほどの一腹分が乗っている。この辺のこだわりがこの店の身上だろう。お猪口ほどの什器に盛られた茶碗蒸しは、白子が入っているのがユニーク。同行のレインボーの諸氏も、お通しに賞賛の声しきりである。

旬の菜 麻布ぽん_a0064654_151832100.jpg旬の菜 麻布ぽん_a0064654_15184577.jpg大皿から。今日は、6人なので、1種類2人前づつ頼み、皆でつつくことにする。
若筍煮。早春の風物だ。柔らかい筍を薄味で炊いてある。若布と木の芽が香味付けについて、しっかりした中に柔らかい食感を残した若筍と出汁の味を楽しむ料理。大好物だ。トマトと湯葉のおひたし。小さいトマトだが皮が湯剥きしてある。前にも書いたが、この辺の繊細な野菜の良し悪しは残念ながら僕にはわからない。女性には好評だったようだ。風呂ふき雪中大根ふき味噌かけ。人数なりにそれぞれ1/3づつのところに包丁を入れて出してくれた。この気配りが心憎い。飯蛸。蛤とアスパラガスのグラタン。前回食べた、『下仁田ネギのあつあつグラタン』より、こちらのほうが好きだ。これらも一つ一つ丁寧な仕事がしてある感じがする。僕のこの店へのコメントは前回と同じ。多少、身贔屓もあるだろうが、奇をてらっていないが、どの料理にも気合がこもっている。料理人の誇りが感じられる。

今日は、ビールで喉を潤した後は、最後まで日本酒で通す。前回気に入った純米吟醸の『洌』。爽やかな味わいが繊細な料理によく合う。そうこうしているうちに珍味が出される。今日は、塩辛、豆腐のもろみみそ漬け、それに初めて頼むカマンベールのみそ漬け。豆腐のもろみ味噌漬けは、珍味中の珍味。中国に『腐乳』という、豆腐を発酵させた強烈な臭いの食品があるが、それに相通じるものがある。ただし、旨みとコクは変わらないものの、匂いと味は、はるかにまろやかで優しい。カマンベールのみそ漬け。これはこれは。初めて食べるが、世の中にはうまいことを考える人がいるものだ。カマンベールそのものも好きだが、こうして味噌味をつけることで、和風に一変する。酒肴として最上級の一品だ。

旬の菜 麻布ぽん_a0064654_15193391.jpg旬の菜 麻布ぽん_a0064654_15194479.jpg一品料理でアボガドとパンチェッタのコロッケ。中が緑なのが珍しい。女性に受ける。
メインとなる大物を2種類いただいた。前回気に入った尼鯛の炭火焼。さかな図鑑によると甘鯛のことらしい。前回はカマを食べたが、今回は残念ながらカマが売り切れとのことで、切り身にする。皮がぱりっとして身はほくほくしている。こういう風に焼き上げるだろうと期待したとおりに焼き上がってくるところがすばらしい。またもや、今夜の一番のお気に入りとなった。惜しむらくは、このころになると酔眼朦朧としてきていて、写真を撮りそこねてしまったことだ。もう一品は、鴨と有機野菜の炭火焼盛り合わせ。これも薫り高く焼きあがっていておいしかった。おじさんたち(当然、僕は入っていない)には、これが一番好評だったようだ。魚と野菜が売りの店なので仕方がないと言えばそれまでだが、もう少し、肉系のメニューも充実すると、おじさん達はもっと嬉しいかもしれない。

最後は、ほぼ完全に寝ていたような気がする。ごはん系まで行ったのかどうかすら、定かでない。ただ、美味しい酒と肴を十二分に堪能したということしか覚えていない。

旬の菜 麻布ぽん
港区西麻布2-25-12
西麻布エイトビル2F(西麻布交差点近く)
Tel.& Fax. 03-3486-0733
営業時間 5時から12時(ラストオーダー11時)
定休日:土、日、祝日
by gomanis | 2006-03-17 15:22 | 美食


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