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まさに国難だ。
金曜日の朝、いつものようにアパートのジムで走り始め、何気なくテレビのチャンネルを変えたら、Japonが大変なことになっているとの報道。映画のように家や車が流されていく映像に慄然として慌てて部屋に戻る。まだ寝ていたカミサンを”仙台が大地震だ”と起こし、兄に連絡を取ろうと試みたが電話が全然通じない。 昼間は、会社でもUstreamでTBSを流しっ放しにしてなんとか情報収集に努めるが、なかなか欲しい情報はやっていない。Facebook、Twitterでも情報を求めるが、収穫なし。夜になって、やっとカミサンがNTTの伝言サイトで、兄による一家無事のメッセージを見つけてほっと胸をなで下ろした。そのあと、姪からもメールの返信があり、やっと様子がわかった。 同じことが、海外のいろいろなところで、いや、海外のみならず日本国内でも繰り広げられたことだろう。こちらの同僚の1人は、岩手県の大槌町という、今回壊滅的打撃を受けた海岸沿いのところの出身で、ご家族の無事がわかったのは月曜の朝だった。これを書いているのは火曜日の夕方だが、この時点でも消息不明の人が1万人以上いるという。家族の胸中は察するにあまりある。 津波に呑み込まれた人の恐怖は、想像もつかない。濁流が町を根こそぎ流してしまう様は現実のものとは思えなかった。なんという不運、理不尽な人生の終わり方。これ以上の表現は思いつかない。 他方、励まされたのが、それこそ史上最悪と言われた災害のの渦中にあった日本人の振る舞いだ。 コンビニで、床に散らばった食べ物を黙々と拾い、ちゃんとお金を払って出て行く人、帰宅難民のために夜中まで一所懸命電車を走らせ続けた駅員とその駅員に感謝の声をかける乗客、徒歩で帰宅を余儀なくされた人のために沿道で自宅のトイレを提供し続けた住民、こうした美談がネット上にあふれ、読むたびに目頭が熱くなった。こうした事象を目撃した外国人からの賞賛を受け、誇らしい気持ちになったのは僕だけではないだろう。 政治がだめだ、国際競争力がない、子供の学力が落ちてきた、GDPで中国に抜かれたと自虐的であら捜しばかりしているマスメディアに嫌気がさしていたが、どっこい一般国民は立派な品格を保っているではないか。そして、ネットという、マスメディアを介さない場で、お互いの行為を褒め称え、自信を取り戻しているのだ。 海外で暮らす者にとって、これはとても喜ばしい現象だった。 次は、原発だ。これも、持てる英知を総動員して是非危機を乗り越えて欲しい。東北地方の罹災者も、救助に当たる人も、原発で危機回避のために必死の努力を続ける人も、みんな頑張れ。頑張れニッポン。 ■
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by gomanis
| 2011-03-16 09:49
| 一般
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